スターウォーズという映画の中でのお話。
主要人物であるアナキン・スカイウォーカーは、ジェダイの騎士を目指してオビ=ワンという師匠の元で修業をしていましたが、とある女性と恋に落ち、ジェダイの騎士に禁じられている結婚を密かにしてしまいます。
そんな彼に、善人の皮を被った悪の組織がそっと囁きかけます。ジェダイなんてやめて、こっちへおいで、と。
アナキンは悪の手に堕ち、師匠のオビ=ワンに戦いを挑むも敗れ、瀕死のところを悪の組織に救われ、ダースベイダーとして生まれ変わり、悪の脅威と化していくのです。
実はアナキンの結婚相手は双子の子供を宿していたのですが、彼がダースベイダーとなってしまった以上は子供たちとも会えずじまい。ダースベイダーとなったアナキン…ゆくゆくは双子の子供たちと戦うことになってしまうのです。
スターウォーズは架空のお話ですが、私たちの身近なところでもダークサイドへの扉は開かれています。
例えば、エゴ。自己顕示欲。現実逃避。
強すぎるエゴや自己顕示欲はその人を守る鎧となり、自分は優れた存在なのだ、自分は神なのだという甘い蜜となり…単にひとりの人間であるに過ぎないことを忘れて、とんでもない勘違いを生んでしまいます。
私たちは、イチ人間としてこの世を生きているということを、決して忘れてはいけないのです。
せっかく人にはない能力を持っていたとしても、生かすも殺すもその人次第。エゴに負け、自己顕示欲に溺れ、人は自分で気づかないうちに、あっさりとダークサイドへ堕ちてしまうのです。
気づいた時にはもう遅い…
そして、ダークサイドへ堕ちた人に惹かれていく人もまた、道連れとなって一緒にダークサイドへ堕ちていきます。自分の知らないうちに。
食虫植物の甘い香りに誘われて、そばに近寄ったと思ったら、気づいた時にはすでに食べられてしまい、溶かされてしまうかの如く。
今日もひとり、またひとりと、自分たちが気づかぬうちにダークサイドへと堕ちて行くのです。
自分自身も、いつダークサイドへ堕ちてしまうかわかりません。
足元を掬われないように、今日も地に足をつけて、しっかりと生きていこうと思います。