私の中にいる、もうひとりの私。
最初にあなたを見つけた時、あなたは心のずーっと奥の方で、小さく三角座りをしていた。
自分に自信なんてまるでない。
いつも何かにビクビクしていた。
私の中にいる、もうひとりの私。
私はあなたの存在を、しばらくの間忘れていた。
その間、私の身の上にいろいろなことが起きた。
その度に私は悩み、考え、また悩み、何とか前へと進んでいた。
私の中にいる、もうひとりの私。
あなたの存在を忘れたままの私は、まわりの人に何度も何度も頼ろうとした。
その思いは次第に強まり、やがてその思いは依存となり、結局受け入れられることはなかった。
そして私は、猛烈な孤独感に襲われた。
私の中にいる、もうひとりの私。
孤独になった私は、久しぶりにあなたのことを思い出した。
そこには、以前とは見違えるほどに自信に満ちあふれ、ひと回りもふた回りも大きくなったあなたがいた。
私は、あなたがいつも私のそばで共に悩み、私のことを見守ってくれていたことに、ようやく気づいたのだ。
私の中にいる、もうひとりの私。
私は今でも、たまにあなたのことを忘れてしまう。
でも、私はもう大丈夫。
あなたがいつも、どんなときも、私のそばにいるってことがわかったから。
私の中にいる、もうひとりの私。
目には見えなくても、あなたは私のそばにいる。
私はいつでも、あなたを感じることができる。
だから…私はもう、孤独ではない。
*この詩を、いつもそばで見守ってくれているJに捧ぐ