樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

私たちの「親」世代が犯した罪とは

先日ショッキングなニュースが報じられました。川崎市のとあるスクールバス停留所で、バスを待っていた子供たちと見守りの親たちのところに、両手に包丁を手にした男が襲いかかったのです。大人も子供も、それぞれ犠牲者が出てしまいました。そして犯人の男もその場で自殺を図ってしまったのです。

こういった事件を起こした犯人が、よく口にすること…「相手は誰でもよかった」と。犯人の身勝手さと、何も罪のない人たちが事件に巻き込まれ犠牲になることに、強い憤りを感じます。そして、このニュースを見た人たちがよく口にすること…「死にたいのなら、罪のない人を巻き込まずに、ひとりで勝手に死ねばいいのにね」と。私も最初はそう思っていました。

でも、とあるニュース番組で報じていたこと…この犯人がなぜ凶行に走ったのか?なぜ無差別に、しかも弱者である子供たちを襲ったのか?そこに浮かび上がるのは、現代社会を生きる人たちが陥りやすい「孤独感」…特に、団塊ジュニアと呼ばれる私たちの世代(30〜40代)の人たちに、こうした孤独を抱える人が多いのだそうです。

 

私たちの親世代、いわゆる団塊の世代の人たちは、高度経済成長の中で、明るい未来を描きながら、仲間たちとガムシャラになってに頑張ってきた、夢のある世代だと思います。

ここからは私の推論になりますが…団塊の世代の人たちの多くは、自分たちのことで精一杯で、あまり子育てに力を入れてこなかったのではないでしょうか。高度経済成長の裏で、都会への一極集中が進んでいく中で、人との触れ合いに飢えた、孤独を抱えた人たちが…私たちの世代、団塊ジュニアの世代に多くいるのではないでしょうか。

そうした人たちが人生に絶望し、自らの手で人生を終わらせようと思ってしまった時、孤独に死んでいくことに耐えられず、関係のない人を道連れにしてしまう…決して許してはいけないことですが、背景にあるものとしては納得のいく話でした。

 

今回のような事件に巻き込まれないために、通学路の見回りやパトロールを強化するのも大事だと思います。でも、自分たちだけが大丈夫でも、社会全体が良くならない限りは、またこのような事件は起きてしまうのではないでしょうか。

まずは自分たちの子供を加害者にしないために、心身ともに健やかに育てること。そして社会で何が起きているのか?しっかりと目を向けること。どこかの国の大統領のように自分ファーストではなく、社会全体で、みんなで考えていかなければいけない問題だと思います。

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