樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

日本中の神様が泣いている

タイトル、ちょっと大袈裟でしたね。でも読んでもらえれば、このタイトルの意味がわかってもらえると思います。

今私たちに起きている、さまざまな問題…その多くの原因は、都市に人口が集中し、田舎が過疎化していることにあると私は思います。

例えば、保育園の待機児童問題。空き家や耕作放棄地の問題。独居高齢者の問題。運転免許返納と、高齢者ドライバーによる事故の問題。などなど…

 

中でも私が気になっているのは、お墓の問題です。都会に住んでいると頻繁にお墓参りに行くわけにはいきませんよね。そんなご時世からか?とあるニュース番組で、お墓参りの代行業を特集していたのです。

ご先祖さまからしてみれば、自分たちの子孫が会いに来てくれるからこそ、お墓参りの意味があるのだと思いますが…代行の人に形式だけのお墓参りをされたところで、ご先祖さまもガッカリするのではないでしょうか。

また、田舎にあるお墓を自分たちの住んでいる近くにまとめる、墓じまいというのもあるのだそうですね。都心にはマンションタイプのお墓もあって、立体駐車場のような造りをしているのだそうで…窮屈そうですね(>_<)

こうして、田舎からますます人が遠ざかっていくわけですし、人を敬う気持ちが失われていくわけです。

 

日本にはアニミズムといって、自然のあらゆるものの中に神様がいる、という考え方があります。自然を敬い、豊作を願って各地域で特色あるお祭りが行われ、新年にはその地域の神社へ初詣に行き、お盆にはその地域のお寺へお墓参りに行きます。

私の住んでいる地区では毎年夏に大きなお祭りがあって、神社に地域の人が大勢集まってきます。私の息子は人混みが苦手なので、みんなとは少し離れたところから楽しそうな様子を眺めていると、私たちのそばに大きな木々があって、何だか一緒にお祭りを眺めている気分になりました。

その時、何となく…その神社の神様も、みんなが楽しそうにお祭りをやっている様子を見て、きっと喜んでいるんじゃないかなー、という気がしたのです。神様は、こうしていつも人々を見守っているのかな…そんな風に思えたのです。

 

日本のいたるところで過疎化が進んでいますが、それぞれの土地にはひっそりと小さな神社があって、その土地を守っている神様がいらっしゃるはずです。過疎化によって住む人がいなくなり、神社にもその土地自体にも人の手が入らず、荒れてしまっているところがどんどん増えているのではないでしょうか。

日本のいたるところにいらっしゃるであろう、住む人を、主人を失った神様…きっと寂しい思いをされて、ひっそりと泣いているのではないでしょうか。このままでは、日本という国土の半分以上が廃墟と化してしまう、そんな未来も残念ながらあり得ると思います。

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