世の中には、いろいろな歌があります。童謡、演歌、J-pop、などなど…
時代の流れとともに人々に愛され、歌い継がれる名曲もたくさんあります。
私が昔から好きな歌のひとつに、童謡?の「椰子の実」という歌があります。歌詞も、曲調も、何だか郷愁を誘うのです。
こんな歌詞です。転載させていただきますね。
椰子の実…詞・島崎藤村
名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実ひとつ
故郷の岸を離れて 汝はそも波に幾月
旧の樹は 生いや茂れる 枝はなほ 影をやなせる
われもまた渚を枕 孤身の浮き寝の旅ぞ
実をとりて 胸にあつれば 新なり 流離の憂い
海の日の沈むを見れば 激り落つ 異郷の涙
思いやる 八重の汐々 いずれの日にか 国に帰らむ
…どうですか?椰子の実と自らの境遇を重ねて、望郷の念に駆られるさまが、何とも胸に響きます。
この詞にまた、心の琴線に触れるメロディが乗っかって、本当に素敵な歌なんです。
もうひとつ、紹介したい歌があります。
金子みすゞさんの「私と小鳥と鈴と」という詩に、Eテレ「にほんごであそぼ」内で曲をつけたものがたまに流れるのですが、これもまた素敵なのです。
私と小鳥と鈴と…詩・金子みすゞ
私が両手を広げても お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のやうに 地面を速くは走れない
私が身体をゆすっても きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴は私のやうに たくさんな唄は知らないよ
鈴と小鳥とそれから私 みんなちがってみんないい
「にほんごであそぼ」の中で、小鳥や鈴、その他いろいろな生き物の扮装をした子供たちや大人たちが、一緒になってこの歌を歌うのですが…幻想的な雰囲気でとっても素敵です。
にほんごであそぼの中では、この他にも昔の素敵な詩や作品に曲をつけた、素敵な歌がたくさんあります。私はこの番組で、今まで知らなかった詩や作品をたくさん知ることができました。
「にほんごであそぼ」子供も大人も楽しめる、好きな番組のひとつです。