樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

越えてはいけないライン

私たち人類は、いろいろな不可能を可能にしてきました。

医療技術の進歩により、昔よりもはるかに長生きできるようになりましたし、自動車や飛行機が発明されたことで、世界中のいたるところへ苦労せずに行くことができるようになりました。

現時点ではまだ不可能なことも、近い未来可能になることもあるかもしれません。

不可能を可能にすること。できなかったことができるようになること。冒険心も刺激されて、考えるだけでもワクワクします。

でも…私たち人類が決して越えてはいけないライン…絶対領域というものがあるのではないか?と私は思うのです。

 

例えば…医療の進歩により多くの人が寿命を伸ばしましたが、一方で人口のバランスが崩れてしまい、お年寄りを支える若者の負担が増すとともに、介護職の人手不足が深刻になってきています。

産業革命は私たちに豊かさをもたらしていますが、環境破壊や異常気象を引き起こす要因となり、自然界のバランスが崩れてきています。

インターネットは私たちに便利さをもたらしていますが、誰でも世界に発信できることによるリスクや、制御しきれないネット犯罪に私たち自身が対応しきれず、振り回されているのが現状です。

また、プラスチックは日常生活に欠かせない素材ですが、安易にゴミとして海に捨てられているせいで、自然界で分解しきれずに極小化して海の中に留まり続けて、魚がエサと間違えて食べてしまい、その魚を私たちが食べる…結局私たちは魚を介してプラスチックを食べてしまうわけです。

さらに、海流に乗って極小のプラスチックゴミが海底のとある1箇所に集まってきて、そこで堆積し続けている、という新たな問題も浮上しています。

 

私たち人類には、決して越えてはいけない、決して踏み込んではならない領域というものがあるような気がするのです。そこに踏み入ってしまうと、何らかの「歪み」を生むことになると思います。

見えないものや未知のものに対して私たちが持つ「怖れ」の感情は、それ以上踏み込むと危険だよ、と知らせてくれるサインだと、私は思います。

未知を知ることは、確かにワクワクします。でも、私たちが知らなくてもいいこと、知りすぎてはいけないことが…きっとあるんじゃないかと思います。

f:id:hattatsumamajuan:20190611064147j:image