樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

寄り添いは、最大の学び

前回の続きです。いよいよ祭礼当日を迎えました。神社の社務所へ行くと、クーラーの効いた涼しい部屋に、娘たちの控え室が用意されていました(^_^)

さあ、すぐに巫女への変身!時間がないので、どんどん支度を進めたいところですが…私たち親2人、着物の着せ方が全くわからず(^_^;) 初回ということで、神職さんをお呼びして、支度のお手伝いをしていただきました。

白い着物を着て、袴を着て、髪を結って、髪飾りをつけるのですが…うちの娘は髪があまり長くないので、後ろで1つにまとめてから、おくれ毛をピンで留めて落ちてこないようにするのが大変で…娘はいちいち「痛い痛い痛いー!!!」と絶叫するので、楽員さんにうるさい!と怒られてしまいました…(>_<)

 

それでも何とか髪を結って、化粧をして、羽衣を纏って…巫女の出来上がり!馬子にも衣装とはよく言ったもので、2人とも様になっています(^_^)

巫女は神様の使いなのだそうで、巫女になってからは神職さん達とともに、神様の通り道を進んでいきます。私たち親は裏方なので、裏からコソッとついていきます(^_^;)

さて、拝殿へと向かう途中…娘の足袋のこはぜが取れて、かかとの上がパックリ開いてしまっているのに気づきました!どうしよう…でも巫女になった娘には、親の私も簡単には近づけません。どうしよう…拝殿で祭典が始まってしまいました。娘の足袋がパックリしていては、神楽舞の時に最悪脱げてしまいます。神社関係者に許可をもらって、拝殿の袖からコソッと入って、足袋を直させてもらいました(^_^;) よかったー。ホッとしました。

 

さて祭典が始まりましたが、通し稽古とは比べものにならない位に待ち時間が長い!暑い中待っているだけでも大変です。そんな中、いよいよ巫女たちの神楽舞の出番になりました。このころにはギャラリーも増えてきて、中にはうちの実家の両親もいました。

私自身もハラハラしながら見守っていましたが、巫女たちは落ち着いて踊っているように見えました。神楽舞、滞りなく終わりました。うん、上出来!本当によかったです。見に来ていたうちの両親は、娘の堂々とした様子に感激していました。

自分たちの出番が終わった後も、祭典は続きます。暑い中で1時間ほど、巫女たちは何とか耐えました。そして、無事に祭典が終わりました。終わると同時に…巫女たちは見に来ていた皆さんの被写体になります。あっちのカメラ、こっちのカメラ、いろんなカメラに可愛らしく収まっていました。

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とりあえず、無事に巫女の役目を終えて…ホッとしました。そして、今回娘のチャレンジの一部始終に付き合い、寄り添いながら成長を見守ったことが、私にとって最大の学びとなりました。娘は本当によく頑張りました。相棒のお友達にも感謝です。

最後に娘に聞きました。今回引き受けて、やってみて、よかったか?と。

娘の答えは「やって…よかった!」うん!私もそう思います。引き受けて、やってみて、本当によかったね(^_^)

 

*後日談:今回のチャレンジ、娘にとっては相当のプレッシャーだったようで…数日経ってから「私はもう巫女はやりたくない…」と泣き出してしまいました(>_<)

特に髪を結うのと、髪飾りをピンで留めるのが痛くて、娘には耐えられなかったようです。特別なことをしたわけではなく、若干きつめに結わえただけなのですが…この辺の感覚、娘のこだわりの一部なのでどうしようもないことなのです。

実は今年、あと2回は巫女舞を踊る機会があります(>_<) そして、今年の2人の任期は来年度まで、基本的にはもう断れないのです…

特に発達障がいを持つ子にとって、大切なのは「スモールステップ」といって、その子の成長に合わせて少しずつ次へのステップを用意することなのですが、もしかしたら…今回は娘にチャレンジさせすぎたかもしれませんね。難しいところです(>_<)

 

*さらに後日談:あれから台風や新型コロナの影響を受けたりして、結局巫女舞を踊る機会が全てキャンセルとなってしまいました。

ある意味で娘の願いが叶ってしまったわけですが、さすがにもう1回くらいは娘も踊りたかったようですね。

それにしても、あの頃…こんな未来が待っているとは、全く予想もできませんでした。