樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

生きること

私の義母は、3年ほど前に脳梗塞で倒れ、その時の後遺症で半身不随の状態が続いています。家で介護をすることはとても出来ず、その時からずっと施設でお世話になっています。

施設の職員の方、本当によく面倒を見て下さっています。義母は食べ物を飲み込む力も衰えてしまい、栄養は胃瘻といって、お腹に開けた穴から直接注入してもらい補っています。口からの食事は、間違って気管に入らないような、つるんとしたゼリー状のものを、お楽しみ程度に摂っています。

 

おかげさまで、施設に入っていても体調が良く、冬場にインフルエンザが流行していても風邪ひとつ引きませんでした。メンタル面でも、ちょっとだけ気難しい性格の義母に対して、施設の方がごくごく普通に話して下さっていて、たまにしか顔を出さない家族よりもよっぽど気を許しているかもしれません(^_^;)

 

そんな義母が、先日体調を崩して入院しました。腸閉塞を起こしていて、お腹はパンパンに膨れ、顔色も明らかにおかしく、血の気のない、土のような顔色になっていました。

こんなことを思ってはいけないとは思いますが…お義母さん、もしかしたらもうダメなのかな…それくらいにひどい状態でした。

それでも、入院して手当てを受けて、腸閉塞はだいぶ改善しました。元気に復活!とまではいきませんが、様子を見ながら、とりあえずは大丈夫というところまでは回復しました。

 

先日お見舞いに行ったときのこと。口から食べ物を摂ることのできない義母、とにかく喉が渇くようで、あーお水が飲みたい、コップから口いっぱい含んでゴクゴク飲みたい!と、いつものように言い始めました。もちろん、実際にできないことは、義母本人もわかっています。

そこで、せめて少しだけでも水分を!という苦肉の策…柄のついたハブラシ状のスポンジ(口腔内を掃除するためのもの)を使って、先端のスポンジに水を含ませ、口の中に入れます。そうすると義母はスポンジの水分を吸って、わずかながら喉の渇きを癒すことができるのです。

先日も同じようにスポンジに水を含ませて義母のところへ持って行ったら、自分でやるからちょうだい!と言って、自分で口の中をガシガシと掃除して、水分をチューチューと吸っていました。

その様子を見て、私は思いました。この人は、徐々に体は弱ってきているものの、まだまだ生きる気マンマンだと。どんなに体が弱っても、動けなくても、気力さえあれば、まだまだ生きるのだと。

義母には、天のお迎えはまだ早かったようです(^_^;)

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