樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

表現者としての、あるべき姿

新しい年を迎えましたが、昨年末の紅白歌合戦の裏話などをネットニュース等で見ることもあります。

紅白歌合戦…以前ほどは価値が無くなってしまったのかもしれませんが、それでも歌手の方にとっては年に一度の晴れ舞台です。皆さん、あれこれと趣向を凝らして出演されているのがよくわかります。

そこで問われる…その歌手が何を言いたいのか?歌やパフォーマンスを通して何を表現したいのか?ということです。

 

昨年末の紅白で最も強いメッセージを感じたのは、やはり氷川きよしさんです。今までは演歌界のプリンスとして、世のおば様たちを楽しませてくれた氷川さん。でも、彼が本当にやりたかったこととか、彼本来の姿は、全く別のところにあったようです。今回披露した曲「限界突破✖️サバイバー」は、アニメ「ドラゴンボール超」の主題歌ですが、演歌のプリンスだった今までの彼とは、全く違う姿がそこにはありました。髪を伸ばし、メイクをして、キレキレに歌う氷川さん…生き生きとしたその姿、本当にカッコよかったです。

 

そして、私が個人的にいちばん印象に残ったのは、ビートたけしさん。普段着で、何の装飾もないピンライト一本だけのステージで、名曲「浅草キッド」を歌ったその姿。売れない時代のことを歌う歌詞にもグッときましたが、何よりたけしさんの存在感!決して歌が上手い訳ではないのですが、年齢を重ねているのによく通る歌声、魂のこもった歌声に、本当に痺れました。リアルタイムで見ることができて良かったです。

 

一方で、今回の紅白でも口パクをしている方たちが、残念ながら多くいらっしゃいました。でも、ダンスやパフォーマンスとの両立が難しいのであれば、私は口パクも仕方ないと思っています。例えば欅坂46。あの魂のダンスは、それだけでも十分説得力があります。見る価値はあります。

そんな中で、ダンスをしながらも歌も完璧なDA PUMPのISSAさんや三浦大知さんは本当にすごいと思います。あとは郷ひろみさん!ベテランなのに白組トップバッターをアグレッシブに、精一杯こなす姿…「らしさ」全開のパフォーマンスは本当に素敵でした。

 

紅白歌合戦に出演する歌手の方たちの、表現者としての姿。もしかしたら、特に演歌の方は変に演出をされてしまい、本来の歌を存分に発揮できずにいる方もいらっしゃるのかもしれません。演歌の中にも、聞き応えのある歌はたくさんあるのに…もったいないです。もっと歌を聴きたいです。

あとは、歌の上手さで定評のある島津亜矢さん。確かにものすごく歌が上手いのですが、彼女はいつもカヴァー曲を歌っているので、ご本人の想いが伝わってこないんですよね。彼女の歌を聴けるだけで十分、という方も多いとは思いますが、私個人的には、あまり彼女には魅力を感じないのです。

 

私はやはり、歌が好きです。もともとは紅白歌合戦も大好きです。だって、年に一度のお祭り、お楽しみのはずです。

最近は残念な演出も多く、迷走している感じもありますが、(総合司会のウッチャンが、特に今年は大変そうでしたね…)毎年ここでしか見ることのできないパフォーマンスに何かしら出会えます。

過去の紅白で披露されて、今も印象に残っているのは…美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」、米津玄師さんの「Lemon」、東日本大震災の被災地から中継されたドリカムの「さぁ鐘を鳴らせ」、などなど…。昨年のたけしさんの熱唱も、この先ずっと印象に残り続けると思います。

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紅白歌合戦、個人的にはずっと続いてほしい番組のひとつです。もちろん、歌手の方たちの本気のパフォーマンスを存分に楽しむ番組として、です!