樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

魂に嘘をつかないこと

ひとつ前の記事で、発達障がいを抱えることの苦しみを、LGBTの方たちが抱えているであろう苦しみと重ねて、自分なりに思うことを書きました。そして今日、とあるニュースを見て…今まで抱いていたLGBTに対する考え方を改めました。大事なことだと思ったので、自分なりにシェアしたいと思います。

 

そのニュースに書かれていたのは、とあるLGBT当事者の思い。その方は、子供の頃から当たり前のように自分のことを女の子だと思っていたのが、体は男の子であると気づいた…つまり、性同一性障害であると気づいたのです。

その方は、ごく普通の女性として生きていきたいだけ。なので、見た目も、仕事も、生き方も、一般女性に近いものを選んでいます。

ところが、世間一般的なLGBTの印象は、ドラァグクイーンのようなケバケバしい格好であったり、オネエ系と呼ばれる派手な方たちだったり…その方が求めている「一般的な女性」の姿とはかけ離れたもので、これが偏見を生む原因になっている、とおっしゃっていました。

昨年末の紅白歌合戦での、MISIAさんのパフォーマンス。ドラァグクイーンとかオネエ系の人たちがステージに上がり、LGBTのシンボルであるレインボーフラッグを掲げて、LGBTを高らかに叫ぶ姿…その方はそのパフォーマンスを見て、怒りに打ち震えたそうです。私はそんなんじゃない、もっと普通でいたいのに…お願いだから、これ以上誤解を生むようなパフォーマンスはやめてくれ…見ていてそう思ったそうです。

彼女は決して、ドラァグクイーンとか、オネエ系の人たちを否定している訳ではなく、みんながみんなそうではない、自分はただ一般的な女性でいたいだけ…なのです。

 

この記事を読ませてもらって、これは私たち発達障がいにも当てはまることだな、と思いました。一口に発達障がいと言っても、特徴は千差万別。私が今まで出会った子たちだけでも、行動を理性で抑えられない多動の子や、逆に恐れからなかなか行動に移せない子、感性が豊かすぎていろいろなことを敏感に察知しすぎてしまう子など…まだまだ、まだまだ、いろいろな子たちがいます。

共通しているのは、自らが生まれ持った魂に嘘をついていないこと。発達障がいの人たちは、その人の真実に基づいた行動をしていて、その人が正しいと思ったことに対して嘘はつかないと思います。

その人の普段の行動をよく見ていると、その人の行動パターンがだんだんわかってきます。その行動を起こすのには必ず理由があって、一貫性があるはずなのです。まわりの人の目とか、世間体なんて気にせずに行動するので、時として変な人…と思われてしまうこともあるのです。

 

子供たちが通う小学校にも、うちの子たちの他に発達障がいを抱える子が数名います。特に行動が目立つ子は、日々先生たちや他の子供たちの偏見の目に晒されています。

先日も、とある子が先生からずっと逃げ回っている様子を見かけました。その子は、その先生の何かしらが納得いかなくて、嫌だから、逃げているだけ…でも、その先生は心配だからと、ずっと追いかけ回していて…私から見れば、その子は自らの真実に基づいて行動しているだけです。そこまで追いかけ回さなくても、その子がどこか危険な場所へ行ったりはしないはずだし、別に何の心配もいらないのに…その先生はその子のことを信用できていないから、追いかけ回してしまうのです。結局、その子のことをよく理解している別の先生がその子のところへそっと歩み寄り、とりあえずその場は収まりました。

 

LGBTも、発達障がいも、まだまだ本当に理解されているとは言えず、まだまだマイノリティ(少数派)の存在です。だからこそ、自分の生まれ持った魂に嘘をつかずに、自分を主張していくことが、真の理解への第一歩なのかな、と思います。

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