樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

地獄の底から咲く花

私が住むところは田舎なので、車で走っていても山の景色、海の景色、田園風景などを見ることができます。

先日も車を走らせていたら、いつも見慣れた田園風景に異変が…この時期になると、あぜ道や道端に、とある花が一斉に咲き出すのです。

その花は、彼岸花曼珠沙華とも言います。

この時期は稲刈りも終わり、淡いグリーンや黄土色をした田園風景の中に、突如現れる真っ赤な軍団。所構わずあちこちに咲き乱れる様子が、私には異様は存在に見えて…実は昔から、彼岸花は苦手なのです。

咲いている様子も、スッと真っ直ぐに伸びた細い茎の上に、赤い花が空に向かってワサッと咲いていて…まるでこの花は、地獄の底から天を目指してやってきた花のような、そんな気もするのです。

 

この彼岸花というネーミングも、ちょっとね…たぶんお彼岸の時期に咲くからこの名前なんでしょうが、ちょっと調べてみたら、なんと別名が地獄花!他にも死人花、葬式花、墓花など…不吉な名前がズラリ。さらに、球根には毒性もあるのだそうですね。

いやぁ、こんなお花もあるんですね。調べてみてビックリです。

 

そして、10月は旧暦では神無月とも言いますし、10月31日はハロウィン、死者のお祭りもあります。そういえばメキシコでも死者の日というお祭りがあって、これは11月1日、2日だそうですが…この時期は、何となく神様とか、死者とか、そういうものに触れる機会が多いんですね。

そして、久しぶりに万華鏡を覗いてみました。ちょっと恐る恐る…すると、やっぱりそんな景色が?見えてきました。

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…ね、何となく、華やかさと闇の深さとか、神聖さと不吉さとかが入り混じっているような、そんな感じがします。

 

この世には、私たちが見たいものだけではなく、見たくないものも確実に存在しています。

私たちが見たくはない現実に直面したとき、そこに蓋をして逃げてしまうのか?それとも、しっかりと向き合っていくのか?

あぜ道や道端にワサワサ咲いている彼岸花を見ながら…私は今日も、清濁入り乱れた現実の中を生きていきます!

 

 

追記:最近、道端の彼岸花が随分と色褪せてきました。

彼岸花って、咲くときは鮮血の如く真っ赤に咲き乱れて、時間が経つと血の気が引くかの如く色が抜けていくんですよね。その様子もまた、一段と不気味なんです…あくまで、私の印象ですよ…。

人の生き死にとか、極楽浄土とか、彼岸花ってそんなものも連想させるんですよね。

ゾワゾワする不気味さって、案外身近なところにあるものなのかも?しれませんね。