私がそのバンドの存在を初めて知ったのは、スペースシャワーTVで「予襲復讐」という曲のPVを見た時のことでした。
夜の校舎、自転車で二人乗りをしている男女。女の子が可愛い声で、メロウな曲を歌い始めた…と思ったら、次の瞬間。
場面はいきなり、狭い地下室。さっきまで可愛い声で歌っていた彼女は、ヘドバンしながらドラムで強烈なビートを刻んでいる。何なんだ、これは。
そして、デスボイスでシャウトしまくるボーカル。何なんだ、この人たちは。
…と思ったら、黒板に書かれたアニメーションとともに、美しいメロディを歌う、野獣のような男の子。何なんだ、これはすごいぞ…!
私はこの曲に、久しぶりに衝撃を受けました。決してきれいなものではないけれど、心を鷲掴みにされるビートとメロディ。この感じ…遥か昔、ブルーハーツに出会った時のような衝撃でした。
そのバンドとは…マキシマム・ザ・ホルモン!
後々知ったことですが、コアなファンが多い人気バンドだったんですね。
今回のタイトルの「コッテリのその先へ」は、彼らが日清カップヌードルのCMをやっていた時のキャッチコピー、なのです。
衝撃の出会いから数年。ドラムのナヲさんは、豪快な姉御キャラでバラエティ番組でも見かけるようになりました。
その弟である、野獣のような男の子、マキシマムザ亮くん。曲のほとんどは、彼によって生み出されています。バンドの要と言ってもいい存在です。
そして、そんなマキシマムザホルモンが、ナイスな企画を思いついてくれました。
その名も…チキチキ!ホルモンの新曲、俺ならこう歌う選手権!(ガキの使いやあらへんで!へのリスペクトを感じますね…)
マキシマムザホルモンの新曲のサビ部分のみ、歌詞とバンド音のトラックだけを参加者に渡して、その人なりのメロディで歌ってもらう、という企画なのです。
果たして、どんなメロディが飛び出すのか。同じようなメロディか?それとも全く別のものになるのか…?
そして、この選手権に参加してくれそうなアーティストに、ホルモンのメンバーが片っ端からオファーしたのだそうです(^_^)
そうして集まった錚々たる参加者は、総勢10名!新進気鋭のアーティストに加えて、大御所アーティストたちも参戦してきたのです。
メンバーも驚いた参加者…奥田民生さん!GLAYのTERUさん!そしてミスチル桜井さん!確かに豪華です!
そして、それぞれの参加者が送ってきたVTRを、ホルモンのメンバー解説つきで鑑賞。これが見事に、参加者の個性が出まくっていたのです。
奥田民生さんは、ストレートな魂のシャウト!
TERUさんは、多重録音でコーラスを重ねてGLAYの世界観を表現!
桜井さんは、ミスチルのダークサイドな部分を前面に押し出していて、最後にはまさかのゲップ!(歌詞に「ゲップ吐く」が入っているため)
同じ歌詞、同じバンドトラックでも、これだけ違いが出るんですね。面白い!個人的には桜井さんのメロディがいつまでも耳に残っていて、それだけ印象的だったってことですね。
この他にも、ファンキー加藤さんとか、Creepy NutsのR-指定さんとか、何と霜降り明星の粗品さんまで参戦されています。やはりそれぞれの味があって、聞き応えアリ!です。
そして最後に答え合わせ。本家であるマキシマムザ亮くんのメロディ、つまりマキシマムザホルモンの新曲をサビだけ大公開!したのですが…これがまた、めちゃくちゃカッコよかったんですよ。血管切れそうな高音での、ストレートなシャウト。サビだけじゃなくて、早く全曲聴きたいです!
この選手権、YouTubeで検索すると見られます。ホルモンのメンバーが、VTRを見ながらワチャワチャやっている感じも楽しいです(^_^)
YouTubeで公開、つまり無料で、こんな贅沢な企画が見られるなんて…幸せですね。太っ腹なマキシマムザホルモン、本当にありがとうございます!
あー、お腹いっぱい。大満足です(^_^)