樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

両親の話

私は実の両親に対して、複雑な感情を抱いています。

子供の頃から今まで、経済的に困ったことはほとんどありません。贅沢はできなかったけれど、食べ物や住むところに困ったことはないし、大学へ行かせてもらうこともできました。

でも…両親が私自身のことを心から受け入れてくれたことは、きっと一度もないんじゃないかと思います。

 

子供の頃、友達づきあいがうまくいかなくて仲間はずれになってしまった時、母親は私の話を聞こうともせず、一方的に相手の子たちを責め続けました。私に落ち度があるからそうなっているのに…母親はただ、自分の感情に任せて怒っているのみ、でした。

お付き合いをしている人にプロポーズをされた時、私は舞い上がってフワフワしていて、親にそのことを言っていませんでした。すると、周りの噂話で私がプロポーズされたことが親の耳に入り…母親は私に対して激怒しました。なぜ報告がなかったのか?そのことを一方的に責められて終わり。結婚おめでとう、とは最後まで言ってもらえませんでした。

結婚し、赤ちゃんができて、里帰り出産をした時のこと。母乳は出るものの、乳首の形が悪くて赤ちゃんが吸いづらそうにしていました。産院の看護師さんたちは、母乳で頑張ろうとする私を応援してくれていましたが、母親は自分がミルクで育てたのもあり、いつまでそんなもんにこだわっているんだ!さっさとミルクにしなさい!と言われてしまいました。結局、私自身も頑張りきれず、ほどなくしてミルクに切り替えてしまいました。

子供に発達障がいが見つかってから、幼稚園選びで迷っていた時のこと。2つの園で迷っていたのですが、父親はどちらにも印象が悪くならないようにと、うちの旦那さんがこっちの園がいいと言い張っているから!ということにしておきなさい、と言いました。それがいちばん角が立たない方法だと言って、私の旦那を悪者にしようとしたのです。

 

ある時、私は嫁ぎ先のお姑さんのことで悩んでいました。とりあえず両親に話してみたら、父親はあれやこれや、解決策を私にアドバイスしてきました。その時、たまたまその場で聞いていた親戚のおじちゃんが「おまえ、そりゃ大変だなー」と私に言ってきたのです。…私が欲しかったのは、これなんだ!このひと言なんだよ!と気づきました。私が欲しかったのはアドバイスではなく、共感だったんです。このおじちゃんがわかってくれたおかげで、私は元気になって家に帰りました。

 

うちの両親…残念ながら、愛を知らずに生きてきてしまったような気がします。父親と母親の間にも、完全に主従関係が成り立っていて、母親は父親の機嫌を伺いながら生活しています。

私が客観的に両親のことを見られるようになったのは、家を出て嫁に来てからのことです。

両親は今も私に対して、親としての偉さを彼らなりに保ち続けようとしています。でも、私もいろいろと経験を重ねています。年齢も重ねています。それと同時に、両親は次第に年老いてきています。

 

私が心から望む、理想の親子関係をこの人たちと作るのは、もう諦めています。でも、私の両親に変わりはないし、できれば争いなく穏やかに過ごしたいです。私は両親のすぐ近くに住んではいますが、必要以上に関わらないようにして、一定の距離を保っています。そうして何とか、いい関係を保っているのが現状です。

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