樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

組織に属するということ

私は約1年前から、とあるキリスト教系の保育園で事務のお仕事をしています。就職当初は、慣れない仕事を覚えることの大変さに加えて、今まで経験のなかった「女性社会」という独特の雰囲気にも慣れず…悩んだり、体調崩したりもしていました。

今思えば、就職当初は自分の「個」を出し過ぎていたのかもしれません。今までの教師としての経験、発達障がい児の親としての経験が、この保育園で生かせるかも…と思っていました。でも、組織の一員として働く上で、そういう個人の強すぎる想いというのは、組織を円滑に動かす邪魔になってしまうのだと思い知りました。

特に私が今いる職場は、徹底したトップダウン方式で「御恩と奉公」の上で成り立っています。対子供、対保護者、対保育士…全てにこの関係が当てはまります。つまり、保育園のやり方に従ってくれる方は手厚く面倒を見るけれど、代わりに下手に口答えはできない…そんな暗黙の了解があるのです。

私はこのシステムに正直戸惑いました。今も戸惑いはありますが、一職場の形としてはアリなのかな?まぁこれも経験なのかな?と割り切って、今は気持ちを切り替えて日々の業務を行っています。

 

話は変わりますが、今やっている「同期のサクラ」というドラマ。主演は高畑充希さんです。

高畑さん演じる、ちょっと風変わりなサクラ…彼女は正義感の塊で、道行く人のマナー違反をいちいち注意して会社に遅刻するようなキャラです。

そんなサクラ、会社に対しても全く忖度がありません。同期の仲間が会社のことで困難にぶつかるたびに、上司だろうが取引相手だろうが、彼女の正論をぶつけます。結果…同期の仲間たちはそれぞれ問題を解決して、順調に人生を歩んでいくのですが…当のサクラはどんどん不幸になっていきます。夢は破れ、子会社出向になり、最愛の祖父も亡くし…次回はとうとう絶望から家に引きこもってしまうようです。ドラマのお話とはいえ、出過ぎる杭が思い切り打たれまくっているのです。

 

私自身はサクラに共感できます。間違っているものは間違っている、それを主張して何が悪い!

でも…今の日本で組織に属するということは、それだけではダメだということです。間違いを正すためには、ど正論を正面からぶつけるだけではなく、根回しとか、周囲の協力とかが、やはり必要です。

それでも、私個人の想いではありますが、これからの時代、従来の「御恩と奉公」システムは段々と無くなっていくような気がします。もっとフラットな、いい意味での民主主義が広がっていくような気がします。現に、権力を行使した悪事がどんどん表に出て、明るみになってきていますよね?

ドラマの中でサクラがどんな結末を迎えるのかはわかりませんが…現実ではまだうまくいかない分だけ、ドラマの中だけでもサクラが報われるといいなぁ、と思います。

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