樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

「障がい」に甘えてはいけない

最近、芸能人の方々が心の病を公表されているケースが多いですね。女優の深田恭子さんが適応障害のために休養に入るそうですし、コーラスグループのリトグリメンバーである芹奈さんの休養理由が双極性障がい、ADHDであることも公表されました。

双極性障がいとは、躁状態鬱状態を行ったり来たりしてしまうことであり、ものすごくテンションが高いときと引きこもって寝込んでしまうくらいに落ち込むときがあるということのようです。またADHDは注意欠陥・多動性障害とも言い、心のブレーキが効きづらく衝動のままに行動してしまうことが多いようです。

 

様々な障がいを抱えることによる生きづらさ。見た目が普通に見える人は特に、自ら公表することで周囲の理解を得ることが大切なのかもしれません。そして、心と体が悲鳴を上げているようなら、ゆっくりと休むことが本当に大切だと思います。

芸能人という特殊な立場にある深田さん、芹奈さんが、勇気を持って公表してしっかりと休養されていることは本当にすばらしいことだと思いますし、無理をし過ぎる前に休めたのは本当によかったと思います。

 

私の子供たちも自閉症スペクトラムという障がいを抱えています。私自身も若干自閉症傾向があります。日々の生活で生きづらさを感じることも多いですが、それでも何とか毎日、自分たちなりに生きています。

自分たちも障がいを抱える中で、ひとつ大事だと思っていることがあります。それは「障がい」に甘えてはいけない、ということです。

どういうことか?と言いますと、障がいを抱えているからと言って何でも許される訳ではない、ということです。

自閉症スペクトラムの大きな特徴は、こだわりの強さです。特にうちの息子は、まだまだこだわりの強さを抱えています。具体的には、大好きなエレベーターは何時間でもボタンを押したり、くまなく観察をしていたい…でも、ずっと息子がエレベーターを独占していたら、使いたい人たちに迷惑をかけてしまいますよね。だから、まわりの状況を見て、エレベーターを使いたい人を見かけたらそこで譲ることが大事なんですよね。

エレベーターを触りたい。ボタンを押したい。一緒に乗り合わせた人たちが許可をしてくれたら、息子はボタンを押す係になることができます。自分の特性とか、やりたいことを理解してもらい、協力してもらうことは大事だけれど、人に迷惑をかけたり、不快な想いをさせてはいけない。そこをしっかりと理解することは、本当に大事だと思います。

 

私の知り合いにも、リトグリ芹奈さんと同じような双極性障害に悩む方がいます。その方は、躁状態のときはとにかく風呂敷を広げてしまいます。人の上に立ち、楽しいことを提案し…ところが一旦鬱に入ってしまうと、全部投げ出してしまいます。せっかくの提案が、全て無駄になってしまうのです。私自身その方に約束をすっぽかされてしまい、唖然としたこともあります。

その方は双極性障害とは別に、ひとつダメなところがあります。それは、人をマウンティング、つまり格付けしてしまうことです。大事な人に対してはとことんついていき、そうでもない人は適当にあしらい利用します。私は残念ながら、その人にとってあまり大事ではない人間のようで…だからその人は、平気で私との約束をすっぽかすことができるんですけどね。

 

双極性障がいを抱える自分自身と向き合う上で、やはり人に極力迷惑をかけないように配慮するのは、大切なことだと思うんですよね。障がいを理解してもらいつつも、自分もできることをする。なるべく相手に不快な思いをさせないように、でも実際に相手に迷惑をかけてしまったら誠意を持って謝る。

いくら障がいを抱えているからといって、何でもアリではないってこと。自分の障がいに甘えてはいけないこと。みんなが心地よく生きていく上で、本当に大事なことだと思います。

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