樹安の日々インスピレーション

日々の生活の中での気づきを、徒然なるままに

大事なのは、寄り添うこと

今日、学校へ息子を迎えに行ったときのこと。

すでに校舎の外に出てきてはいたものの、ずっと物陰でじっとしている息子。どうしたのかな?とそばに行ってみたら…物陰の隅で、同級生の女の子が泣いていました。

その女の子、いつも引っ込み思案な息子に声をかけてくれる、活発でやさしい子です。でも、息子同様に発達障がい気味であり、おとなしいうちの子とは違うタイプで、イライラをコントロールするのに苦労しているタイプの子です。

彼女にとって、何かしら嫌なことがあったようで…パニックを起こしながら泣いている彼女のそばで、息子はずっと見守っていました。

 

すると、とある男の先生が彼女のところにやって来ました。先生は彼女のそばに座って、彼女の話を聞いたり、うちの息子にも話を振ったりしていて…やがて少しずつ、彼女が落ち着き始めました。

もう大丈夫かな?と思ったところに、彼女のママが迎えに来ました。男の先生は帰って行き、代わりに担任の女の先生が来ました。

迎えにきたママは、さぁ帰ろう!と彼女を促し始めました。すると…落ち着き始めていた彼女が、途端に暴れ出してしまったのです。

あっち行け!クソババア!殺してやる!と言いながら、履いていた上靴をママへと投げつけました。

それだけではなく、担任の先生にも上靴を投げつけてしまい…先生もあっち行け!と言い始めました。

 

彼女のこの行動に対して、ママが言っていたこと。ママに上靴を投げてもいいけど、先生にはダメだよ、と。

…そりゃあね、ママの言っていることは正論だし、その通りです。まぁ本当はママにも上靴投げちゃいけないですけどね。

でもね、パニックを起こしている今の彼女に正論をぶつけたって、はっきり言って意味のないこと。今の彼女に必要なのは、まずは落ち着かせることであり、そのために寄り添ってあげること。さっきの男の先生がやってくれていた、あの行動です。

第一、人に上靴を投げちゃいけないって…そんなことママに言われなくても、彼女もわかっているはずですよね。今はどうしようもなくパニックになっている、ただそれだけなのです。

…もう、だんだん収集がつかなくなってきました。心配していた息子も、そろそろ帰ろうか?と言ってきたので、私たちは帰ることにしました。

 

帰り際、車窓から見えた様子…さっきまでの場所に、もう彼女たちはいませんでした。

落ち着いて無事に帰れたのかな?と思っていたら…校舎の隅で、大人たちに強引に引きずられている彼女の姿が目に入りました。

結局、大人たちが力ずくで対処したわけですね。

 

私は思います。こんな対応ばかりしていたら、彼女はますますパニックを起こす回数が増えてしまうだけです。

さらにエスカレートしてしまうと、二次障がいに発展してしまう可能性もあります。

彼女にとって、今が本当に大事な時期だと思います。彼女に寄り添うことの大切さを、ママや先生などの大人たちに、これからどう伝えていけばいいのでしょうか。

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ママだから、先生だから…そんな垣根を取っ払って、純粋に彼女のことを思って話し合う機会があればいいんですけどね。現状では難しいところです。